こんにちは、風見です。
今回はここ数年で市場規模を急激に拡大しているロボアドバイザーによる資産運用に関して投資家目線でお話をさせて頂ければと思います。
- 最近ロボアドってよく聞くけどどうなの?
- 全部自動でやってくれるっていうけど、安心なの?
- 自分でやるよりお金がかかって損するんじゃないの?
といった疑問を持っている方向けの記事となっていますので、ロボアドを始めるかどうかの検討の参考になれば幸いです。
そもそもロボアド・ロボットアドバイザーってなに?
いわゆるロボアドバイザー(ロボアド)とは、コンピューターのある一定のアルゴリズムに基づいて資産運用のアドバイスを行うサービスのことです。
金融とITを融合させたサービスを提供するFintech(フィンテック)企業や銀行・証券会社などの金融機関が、主にインターネットやスマートフォンのアプリでサービスを提供しています。
※Fintech(フィンテック)=Finance(金融)+Technology(技術)の造語
ロボアドは大きく分けて2種類あり、一つが実際に投資をしてくれるサービスで、もう一つがどのような株を買えばいいのか提案をしてくれるものです。
・実際に投資をしてくれるロボアド
WealthNavi | ウェルスナビ株式会社 |
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THEO | 株式会社お金のデザイン |
楽ラップ | 楽天証券 |
マネラップ | マネックス証券、セゾン、バンガード |
・アドバイスをしてくれるロボアド
FUNDME | カブドットコム証券 |
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FundRobo | SRI証券 |
投信工房 | 松井証券 |
今回は、実際に投資をしてくれるロボアドについて、私の意見をお話ししていきたいと思います。
なぜロボアドが流行ってきているのか
日本は他の先進国と比べて、預貯金の比率が高く、資産運用に資金を回している人の割合が低いといわれています。
2018年8月に発行された日本銀行調査統計によると、日米欧での家計の金融資産構成は次の通りです。
日本:現金・預金(52.5%)、株式等(10.9%)、投資信託(4.0%)、債券(1.3%)
米国:現金・預金(13.1%)、株式等(36.2%)、投資信託(11.8%)、債券(5.9%)
欧州:現金・預金(33.0%)、株式等(19.2%)、投資信託(9.6%)、債券(2.5%)
日本人がいかに現預金比率が高く、株式比率が低いかが分かると思います。
日本人の資産が現預金に偏る理由
他の先進諸国と比べて、ここまで国民の意識に差が出ている理由としては、次のことが挙げられます。
- 日経平均などの日本の株はリターンが小さかった
- お金の話を大っぴらにすることを避ける国民性
- 金融教育レベルの低さ
他にも、様々な理由があるかと思いますが、この中でも特に金融教育レベルの低さが多く取り上げられています。
確かに日本では義務教育中はおろか、高校・大学でも金融・お金に関しての教育はよほど専門的なコースを自分の意志で選択しなければ、金融に関する教育を受けることはありません。これが主要因の一つになっていることは間違いないでしょう。
投資へのハードルを下げる手段としてのロボアド活用
ただ、私は金融教育レベルが低いことだけが、理由だとは思いません。金融知識(金融リテラシー)があれば資産運用するのかと言われれば、必ずしもそうとは言えないからです。
実際に私の周りの銀行員の友人や保険販売員で資産の3割以上を株式投資などのリスク資産に投資している人が少ないからです。
私は株式投資などの資産運用へのハードルの高さも資産運用比率が低い要因の一つだと考えています。日本人が金融の知識を得たとして、どうすれば実際のアクションに繋げられるかという点を考えなくては、資産運用をする人は増えていかないと考えています。
そのハードルを下げてくれる一つの手段がロボアドだと考えています。
ロボアドのメリットとは
ロボアドのメリットを見ていく前に、そもそも資産運用で成功するための前提条件のお話をします。
資産運用の三大原則 「長期・積立・分散」
資産運用をする上で「長期・積立・分散」は世界的にも王道とされる手法です。長期間(少なくとも10年以上)、決まった感覚で同じ金額を、世界の様々な資産に分散して投資をするスタイルです。
長期投資のメリットとは
米国のS&P500という指標がありますが、S&P500は過去30年間で年間平均+9.4%の成長をしてきました。
30年前に100万円投資していたら、今1480万円を手に出来ているという計算です。もちろんこの30年の間にはリーマンショックを代表とした様々な暴落がありましたが、長期で見るとしっかりとリターンを出しているということです。
積立投資のメリットとは
一般的に人間の脳は資産運用に向いていないといわれています。
金融商品が値上がりしているときはもっと上がるのではないかと期待して買い(実際は割高局面)、値下がりするともっと下がるのではと不安になって売ってしまう(実際は割安で買うべき)人が多いそうです。
よって、機械的に感情を排除して投資をしていくことが感情に左右されずに有効だとされています。
分散投資のメリットとは
そうはいっても資産運用にはリスクがついて回ります。
特に一つの国や企業に集中投資することは危険と言えるでしょう。
リーマンショックの時も株は下落しましたが、安全資産と言われる金や債券の価格は上がりました。このように様々な資産に分散投資をすることで、暴落の影響を抑えることができます。
以上の様に、資産投資で成功するための王道は「長期・積立・分散」を徹底することだといえると思います。
ロボアドのメリット
ロボアドにはいくつか種類がありますが、大半は上述した「長期・積立・分散」を愚直に実行してくれます。
ロボアドがどのような銘柄で資産形成しているかをWealthNaviとTHEOを例に紹介すると次の通りとなります。
■WealthNaviの場合
米国株(VTI)、日欧株(VEA)、新興国株(VWO)、国債(AGG)、金(GLD)、不動産(IYR)
■THEOの場合
米国株(VBK)、欧州株(VGK)、国債(IEF)、金(IAU)、不動産(VNQ)など
投資先こそ異なりますが、WealthNavi・THEO共に高度に分散されたETFを投資先としています。
よって、あとは一旦申し込み、あとはほったらかしにしておけば、資産運用の王道である「長期・積立・分散」が実践できるという訳です。
ロボアドを始めるのはすごく簡単
ロボアドを始めるのはすごく簡単です。ロボアドにはいくつか種類がありますが、WealthNaviやTHEO、楽ラップは始める前に簡単な質問を数個答えるだけで、あなたに合った資産運用方法を提案してくれます。
後はお金を入金する口座を登録するだけでロボアドが勝手に運用してくれます。
<ロボアド開始の手順>
アプリダウンロード→アンケート回答→コース選択→口座指定
ロボアドのデメリット・手数料について
こういった話をすると、「ロボアドの手数料は高いからやらない方がいい」といった意見が出てくるかと思います。
確かにロボアドの手数料は約1%かかるケースが多いです。
各社値下げ傾向にはあるものの、ETFを個人で直接買い付けるよりは割高となってしまうかもしれません。
ただし、資産運用に回せる金額が十分ではない投資初心者にとっては、かえってロボアドの方が手数料を安く抑えられると考えています。
ETFの買い付けには約5ドルが最低手数料としてかかることに加えて、ドル建で買う必要があるので、円をドル転するさいにスプレッドという名の手数料がかかってしまいます。
ロボアドのレベルでいくつものETFを買うためには、少なくとも8ETFを買おうとすると、40ドル(5ドル×8ETF)かかります。
つまり手数料を1%以下にするためには4000ドル、日本円で40万円を毎月積立てる必要があります。
毎月40万円以上を積立てられる人は限られるのではないでしょうか。
よって私は、投資初心者にはロボアドが有効な手段の一つなのではないかと考えています。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
まとまった資金と投資経験のある方にとってはロボアドは必要ないかもしれませんが、投資を始めたばかり、もしくはこれから始めたいという方にとっては、かなりお勧めできると考えています。
ぜひ「長期・積立・分散」が出来る仕組みを作り、将来的に大きな資産を手に入れるチャンスを試してみてはいかがでしょうか。
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