今回は「QQQへの盲目的な投資には注意が必要」というテーマでお話ししていきます。
こんにちは、「休みの日何やってるの?と聞かれる度に答えに悩んでしまう」風見です。
先日このようなツイートをしました。
https://twitter.com/hirofumi_kzm/status/1297365218096377856
👑QQQに投資しておけば大丈夫なのでしょうか❓
最近はハイテクグロース株が好調なこともあり、QQQの人気が爆発していますね💥
ただ、盲目的にQQQを信じるのは危険だと考えています⚠️
どんな銘柄でも浮き沈みがあり、違う派閥から煽られる期間はあります。
そんな時期でも一貫した姿勢を貫く【準備】が必要です❗️
こういった内容です。
今回はこのツイートの内容を深掘りする形で、QQQに投資をする上で知っておきたいこと、考えておきたい投資の選択肢についてお話ししていきます。
- 「QQQへの投資を考えている」
- 「高配当からグロースに切り替えようと考えている」
- 「今後の投資方針を悩んでいる」
といった人に有益な内容になっているので、ぜひ最後までお付き合い下さい。
最初に簡単に自己紹介させて頂きます。
わたしは給与所得を全世界株式への投資に回して、一部を米国株式ETFや個別株に投資しています。
ポートフォリオのざっくりとした内訳はこの円グラフの通りです。
個別株にも投資をしていますが、基本的にはインデックス投資を中心に運用しています。
QQQの直近10年間のパフォーマンス
はい、それでは本題です。
先ずはQQQの直近10年間の投資収益を見ていきます。
左のグラフは2010年からの投資収益を表しており、青色の折れ線がQQQ、赤色がS&P500連動ETFのSPY、黄色が最近調子が悪い銘柄の代表としてエクソンモービル(XOM)の推移を表しています。
このグラフを見れば、なぜQQQが人気があるのかがすぐに分かりますね。
XOMはもちろんのこと、最強のインデックスの一つと言われているS&P500を圧倒する投資収益を見せています。
この期間の年率平均リターンはXOMが-1.17%とマイナスリターン、S&P500は12.92%だったのに対して、QQQは19.31%とまさに圧倒的なリターンを見せつけています。
一方でこの期間の標準偏差、つまりリスクは15.88%とS&P500とは2ポイントほどの差しかなく、XOMよりも低リスクという数値になっています。
下落に対する投資効率を表すソルティノレシオも圧倒的な数値になっており、この期間のQQQへの投資は後から振り返ってみれば、比較的ローリスクハイリターンとなりました。
約10年で資産が6倍以上に増えるというのは凄まじいですね。
このグラフを見るとQQQへの投資にケチをつける人はほとんどいないでしょうね。
QQQの2000年代のパフォーマンス
それでは、次にこのチャートをみて下さい。
このチャートはある期間の2つの銘柄の10年間の株価の推移を表しています。
このチャートを分析してみると、水色の銘柄の方はこのチャートの初期にピークをつけており、何らかの理由があって急落し、その後の成績もずっと低迷していると見ることができますね。
一方でピンク色の銘柄の方は波は売っていますが、長期的には右肩上がりで推移していきそうなチャートになっています。
皆さんなら、このチャートを見てどちらの銘柄に投資をするでしょうか。
もちろんチャートだけで投資判断をする人は多くないと思うので、判断はできないですよね。
ただ、純粋になんとなくピンク色の銘柄の方がいいような気がしますよね。
実はこのチャートは2000年から2010年までの QQQとSPYの推移を表していて、水色の折れ線がQQQ、ピンク色の折れ線がXOMを表しています。
いかがでしょうか。
最近投資を始められた人にとっては少し驚きのあるチャートだったのではないでしょうか。
この期間はいわゆるドットコムバブルの崩壊から始まり、特にハイテクセクターがどん底にいた時期だとも言えます。
アメリカ市場全体もアメリカ以外の地域に劣後するなど、米国株投資全般的に厳しい時期ですね。
この期間は生活必需品であるXOMのような銘柄はQQQのようなハイテク銘柄と比較すると相対的に堅調な推移を見せていた時期でした。
QQQの2つのチャートから言えること
ここまでで、2010年からの10年間と2000年からの10年間の QQQとXOMの株価の推移を見て頂きましたが、これらのデータから次の2つのことが言えると思います。
直近10年のQQQは素晴らしかった
先ず、間違いないこととして、ここ10年間のQQQの実績は疑いようがなく、素晴らしく最高の出来だったということです。
2010年時点でQQQに投資が出来ていて、今まで保有できていれば、非常に誇らしい投資結果を得ることができていると思います。
QQQは必ずしも素晴らしいパフォーマンスではない
一方で、そんな絶好調のQQQも常に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるかというとそうではないこともおわかり頂けたかと思います。
どれだけ優秀だと思える投資対象も必ず波があり、低調な期間があるというのは、絶対に知っておく必要のあることですね。
実際にQQQは今、主要なインデックスの中でも非常に割高な状態となっています。
ここでの割高というのはPERのことを指しています。
市場平均が大体PERが25倍なのに対して、QQQは32倍ほどとなっています。
もちろん既存の指標だけで割安割高が判断できるわけではありませんが、PERという指標を見ると割高ですね。
QQQは割高で今後、急落するのか?
ただ、ここで勘違いして欲しくないのですが、私は「今、割高だからQQQへの投資は控えた方がいい」と伝えたいわけではありません。
高い成長期待を上回る成長が続けば、つまりずっと割高な状態が続けば投資収益はついていきます。
2000年代初頭のようなITバブルの崩壊が来るかどうかは分かりません。
来るかもしれないですし、来ないかもしれません。
当時と今とでは取り巻く環境が全く異なります。
「好不調の波は必ずある」ということ「既存の割安性指標では QQQは割高な状態にある」ということが分かっているだけで、今後QQQが急落するかどうかは別問題で、私にはどうなるかは分かりません。
今後どのような投資が考えられるのか
以上のことを踏まえて、今どんな投資が考えられるのかという点を次の3つにまとめてみました。
引き続き好調だと信じてQQQに投資する
先ず1つ目の選択肢としては、今後もハイテクセクターの好調は続くと考えてQQQに投資をするというのが挙げられます。
というのも、5Gの普及や自動運転の進化、リモートワークの浸透などといった流れが明らかな今、ハイテク産業が社会全体に与える影響は今後益々大きくなっていくことが想定されます。
また、別の言い方をすると、ハイテク産業は今よりももっと生活必需品、インフラに近い役割を担うようになることも予想されます。
こういった予測・考え方から、一定のボラティリティや一時的な低迷があったとしても長期的には高成長を続けていくと信じてQQQに投資をするのは、投資の選択肢としてはアリだと思います。
ハイテク集中投資を避けて市場平均に投資をする
一方で、ハイテクの将来性を認識しつつも、「ハイテク銘柄は明らかに割高」なこと、「どんな銘柄にも波がある」ことから、グロース株投資だけは怖いので、バリュー株も含んだ S&P500や米国市場全体に投資ができる VTIに投資をするというのももちろんありです。
こういった市場平均への投資はグロース株の進化の恩恵を受けつつ、バリュー株との好不調の入れ替わりによる株価の波もマイルドになることが予想されます。
米国一国集中を避けて全世界投資
また、QQQやVTIへの投資もいいけど、「アメリカ自体の成長が続くか不安」という方には全世界投資も選択肢としては、当然考えられます。
私自身は世界全体の成長は信じているけど、アメリカ一国だけが今後も成長し続けるとかどうかはよく分からないと考えているので、全世界投資にしています。
私の個人的な意見を皆さんとシェアさせて頂きたいのですが、QQQや VTIへの投資は長期的に見れば高い確率でリターンに繋がることが予想されます。
よって、100%長期投資ができるのであれば、正直QQQだけに投資をするのもありだとは思います。
ただ、その場合は、「2000年代のように10年という長期間、低迷が続いている時も投資を継続できるかどうか」という点は注意深く自己分析をした方がいいと思います。
今で言うと、バリュー株や高配当株に継続して投資をするような感覚だと思います。
パフォーマンスが相対的に劣後している投資手法は、パフォーマンスの良い投資をしている人に100%煽られます。
これは本当に残念なことですが、人はなぜか自分を肯定するためにポジショントークをし、優位性を再確認するために人を貶めたりします。
そういった難しい時期に自分の投資法を貫けるかどうかは最終的なリターンに大きく影響します。
もし、これが難しいと思われる方は、個人的には投資信託での全世界投資が最も万人向けなのかなと考えています。
ベストではなく、ベターを狙うことになっていましますが、バットにならない投資かなと考えています。
まとめ
以上、いかがでしたでしょうか。
今回は「QQQへの盲目的な投資には注意が必要」というテーマでお話ししてきました。
最後にもう一度念押しですが、私はQQQへの投資を否定したくて今回の動画を作ったわけではありません。
こういった注意点があるよという意味でお節介かもしれませんが、私の考えを共有させて頂きました。
これらを分かった上でQQQに投資をするのは、もちろんアリだと思いますし、10年後に最も良いパフォーマンスを残している可能性も高いと思います。
この点は誤解しないで頂ければ幸いです。以上、皆さんの投資生活の参考になっていれば幸いです。
それでは皆さん、今日も素敵な1日をお過ごし下さい!