投資ノウハウ

【つみたてNISA】ちゃんと使えている人いない説【投資信託の保有期間】

年金2000万円問題を契機に、日本でもNISAや確定拠出年金が普及してきました。

また投資関連の本やYoutube、ブログも盛り上がりを見せていて、一昔前では考えられなかった米国株を中心とする海外投資にも光が当たってきています。

投資界隈のこのような状況を見ているので、投資の基本である「長期・積立・分散」という王道の考え方が広まっている、浸透してきつつあるのかなと思っていました。

ただ、現実はそう甘くはないみたいです。

確かにYoutubeやブログでは、至る所で非課税制度を利用した長期・積立・分散投資の必要性が叫ばれています。

Twitterでもその恩恵を受けている人が多くいます。

ただ、現実はそこまで甘くありませんでした。

今回は2010年以降の投資信託の保有期間の推移を紹介しつつ、いかに私たち日本人が投資の基本からは程遠いかという現状に目を向け、そこから学べる懸念点と今後への活かしについても話していきます。

投資信託の保有期間推移

それでは早速、投資信託の平均保有期間の推移を見ていきたいと思います。

が、、、その前に皆さんに質問があります。

皆さんは日本人の投資信託の平均保有期間はどのくらいだと思いますか?

冒頭でもお話ししましたが、投資の基本は長期積立分散投資です。

そしてそういった運用を啓蒙する形で確定拠出年金やつみたてNISAなどの制度ができており、それらの非課税制度の利用者は年々しっかりと増えてきています。

そんな中で投資信託全体の平均保有期間は、、、

2020年末時点で約2.5年となっています。

この内、確定拠出年金専用のファンドはもっとも長く保有されており約4.4年ですが、肝心要のつみたてNISA対象ファンドはなんと平均以下の2.1年という結果でした。

このグラフは2010年からの保有期間の推移を表していますが、確定拠出年金専用ファンドは順調に保有期間が伸びているのに対してつみたてNISA対象ファンドや全体は2010年時点からほとんど変わっていません。

私はこのグラフの推移だけでもかなり驚いたのですが、次に紹介するファンドの内訳を見てさらに驚いたので、皆さんにも共有したいと思います。

投資信託保有期間の内訳

この表は全投資信託、確定拠出年金専用ファンド、つみたてNISA対象ファンドについて、日本株・海外株・バランス型に分類し、さらにアクティブ運用とインデックス運用に分けて、2015年末と2020年末時点の平均保有期間を示したものです。

この表からわかることとしては主に次の3点があります。

1つがバランス型ファンドが比較的、長期的に保有される傾向にあるということ。

2点目がどの分類でも確定拠出年金専用ファンドの方がつみたてNISA対象ファンドよりも長期保有されているということ。

3点目がつみたてNISA対象ファンドに関してはアクティブファンドよりもインデックスファンドの方が保有期間がかなり短いということです。

先ず1点目のバランス型ファンドの保有期間が長い背景としては、株式だけではなく債券も保有していることから良い意味でも悪い意味でも値動きが小さく、手放すインセンティブが働きにくいのではないかと思います。

株式集中ファンドの場合は、大きく値上がりすれば利益確定したくなったり、逆に値下がりし過ぎてしまった時は損切りをしてしまっているのかなと思います。

2点目の確定拠出年金専用ファンドの保有期間が長い傾向にある点に関しては、確定拠出年金の制度上投資信託を売却しても手元にお金が戻ってくるわけではないことから、売却するインセンティブが湧いていないことが理由として考えられます。

そして3点目が今回の動画で最も皆さんに知って頂きたいポイントである、つみたてNISA対象ファンドでのインデックスファンドの保有期間の短さです。

ご覧頂いてお分かり頂ける通り、日本株のインデックスファンドの保有期間は1.3年、海外株は1.4年となっており全体と比べると明らかに保有期間がダントツで短くなっています。

つみたてNISA対象ファンドは、つみたてNISA専用ファンドではないので、特定口座などで相場の動きが大きい時に投棄目的でトレードされるのに使われたりするケースもあると思います。

よってこのデータからいちがいにつみたてNISA内で短期売買されていることにはならないとは思いますが、少し心配になる結果ですよね。

投資信託保有期間の短期化の懸念点

投資信託保有期間のデータを見て私が感じた懸念を3つあげたいと思います。

インデックス投資の強みを活かしていない

先ず一つ目の懸念点は多くの投資家がインデックス投資の強みを活かしきれていない点が挙げられます。

インデックス投資は短期での値幅で利益を重ねていくよりも長期での複利運用による資産の最大化が狙える点が大きなメリットと言えます。

十分に分散された投資対象であれば、個別株特有のリスクを排除しつつ複利によって資産の安定成長が狙えます。

つみたてNISAでの売買

次につみたてNISA口座内での売買をしてしまっていないかという懸念です。

つみたてNISAは年間での投資可能枠が40万円と限られています。

一度40万円分投資をして、その内の20万円を利益確定目的などで売却してもその時の投資可能枠は使い切ってしまう為、新規の買い付けができません。

つみたてNISAはその制度上も広く分散された投資対象への長期運用が想定されている為、そもそも短期売買に適した口座とは言えません。

投資ではなくトレードになり、難易度が上がる

そして3点目が、短期での売買は投資というよりもトレードだという点です。

冒頭でお話しした投資の王道である長期積立分散投資の場合は、市場の成長に合わせて投じた資産が成長していきます。

よって、考え方としては市場参加者全員が得をする可能性を秘めたプラスサムの世界になり得ます。

一方で、トレードは完全なるマイナスサムゲームです。

マイナスサムゲームというのは誰かが得をしているときは誰かが損をしているということです。

プロや専門家でも難しいトレードの世界に素人が参入しても、継続的に勝ち続けることができる人は限られています。

私としては、資産を築くという目的があるのだったら、トレードではなく投資で着実に積み上げていくことをお勧めしています。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか。今回は投資信託の平均保有期間の推移のデータを見ながら、長期投資が意外にも浸透していない点を共有しました。

またこのデータから考えられる懸念点もお話ししました。

投資の目的や手段は人それぞれなので、絶対の正解はないと思います。

短期売買で大成功する可能性もあるわけですから一概に否定することはできません。

ただ、資産運用の目的が長期的・安定的な資産の拡大の場合はぜひ長期運用の基本に立ち返ってみていただければと思います。

特に非課税制度を利用している方はなるべく売買せずに長期での運用を心掛けてみてはいかがでしょうか。

以上、今回のお話が皆さんの投資ライフの参考になっていれば幸いです。

それでは皆さん、今日も素敵な1日をお過ごしください。

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