こんにちは、風見です。
投資で利益を安定的に積み上げるにはどうすればいいでしょうか。
高配当株に投資をすることでしょうか。
インデックス投資でしょうか。
グロース株投資でしょうか。
今あげた3つの方法で利益を積み上げている人はいると思います。
どれも正解だと思います。
ただ、私が思うに安定的に利益を積み上げる本質とは
「市場に居続ける」、つまり「長期投資に徹すること」だと考えています。
先日このようなツイートをしました。
https://twitter.com/hirofumi_kzm/status/1291192598602723328
👑投資で最重要はタイミングではなく時間
コロナ後の回復相場で2番底や大統領選の影響が懸念されてますよね。
ただ、利益を出す為の本質はそこじゃない気がする😌
最終的に投資でリターンを確保するために抑さえておかないといけないポイントはすごくシンプル🍀
【結論:時間です】
こういった内容です。
今回は米国の代表的な指数であるS&P500のデータを参照しながら、「市場に居続けるというシンプルなことが1番効果的」というテーマについてお話ししていきたいと思います。
今回は、
- 「S&P500の長期投資の成果を知りたい」
- 「短期売買の難しさを知りたい」
- 「投資かトレードか迷っている」
という方に有益な記事ですので、ぜひ最後までご視聴下さい。
最初に簡単に自己紹介させて頂きます。
わたしは給与所得を全世界株式への投資に回して、一部を米国株式ETFや個別株に投資しています。
ポートフォリオのざっくりとした内訳はこの円グラフの通りです。
個別株にも投資をしていますが、基本的にはインデックス投資を主軸においた運用をしています。
YouTubeでは動画で解説しているので、ぜひ遊びに来てください:)
米国株指数 S&P500 2004〜2019年のリターン
はい、それでは本題です。
長期投資によって安定的な利益を積み上げることができるというデータ的な裏付けとして、先ずは皆さんと長期投資の威力・成果を共有する為に、アメリカの代表的な指数の一つであるS&P500を例に出してみたいと思います。
このグラフは2004年に10,000ドル投資をして2019年末まで運用した時の投資収益の推移となります。
2004年から2019年というと色んな暴落・急落がありました。
まず最初の暴落は2008年から2009年にかけて発生したリーマンショックですね。
このグラフを見てわかる通り、この期間の最も大きな下落となりました。
高値から50%以上下落したことで、当初投資した10,000ドルも一時的に大きく下落しています。
2009年を底に順調に回復傾向でしたが、2011年に再び躓いてしまいます。
2011年はアメリカの格付け機関であるスタンダード&プアーズがアメリカの長期発行体格付けを AAAからAA+に格下げしたことで、世界の株式・債権・為替市場に大きな影響を与え、米国債ショックと呼ばれました。
ただその後は順調に回復していき、2018年末に米中貿易問題などによる先行き不透明感から市場は短期的に下落しましたが、2019年は年率リターンが30%を超える大躍進の年となり、終わってみれば2004年に投資した10,000ドルは2019年末時点では36,418ドルとなっていました。
約15年で3.6倍にまで資産が増えたことになります。
今もお話しした通り、この期間はリーマンショックを始め、米国債権ショック、チャイナショック、ブレクジットショックなどの市場の混乱、暴落を経験しました。
その時々で投資家は混乱し、慌てふためきましたが、最終的には暴落を乗り越えて経済は成長してきました。
このことから、市場では〇〇ショックと呼ばれるような出来事は数年に一度は発生してしまいますが、最終的にはゆっくりと着実に右肩上がりの推移を見せてくれることが分かります。
ベストな日を逃すことの代償
ただ、先ほどのグラフを見るとわざわざ市場に居続けるのではなくて、「暴落の直前に株を売って、底をついた時に買い戻せばいいじゃないか」と感じる方もいらっしゃるかと思います。
確かにそれが出来ればいいのですが、現実問題そういった完璧なトレードが出来る人はほとんどいないと思います。
というのも、いつが株式のピークかを見極めるのも難しいですし、いつが底かを見極めるのも非常に難しいからです。
そして市場が底をついた時に市場に居ないことによる機会損失は非常に大きいものになります。
投資家の必読書ともいえる「敗者のゲーム」の著者チャールズ・エリス氏は「市場にはいつ訪れるか分からない稲妻の輝く瞬間がある」という話をしています。
市場は確かに少しずつの右肩上がりが基本だけど、「上昇する時は稲妻が輝く瞬間のように短時間で強烈に株価が上昇することがある」ということを表しています。
そして、それを逃すことは非常に大きな代償につながります。
それを視覚的に分かりやすく表しているのがこちらのグラフです。
このグラフの1番上は市場に居続けることで得ることができたリターンが36,418ドルだということを表しています。
その1つしたのグラフは、パフォーマンスが良かった上位10日間を逃した場合のリターンを表していますが、そのリターンは市場に居続けた時の約半分にまで落ち込んでいます。
15年、つまり5000日以上の間のたった10日間のベストな日を逃すだけで最終的なリターンにこれだけの影響を与えてしまいます。
もう一つ下のグラフがベストな20日間を逃してしまった場合のリターン、その下がベストな30日を逃した時、1番下がベストな40日を逃した時のリターンを表しています。
いかがでしょうか。5000日以上の間でたった数十日の判断ミスでこのような結果につながるというのは、結構衝撃的な数値だと思います。
皆さんは、この「稲妻が光る瞬間」にタイミングよく参加することが出来るでしょうか。
私には少し難しいように思います。
なぜ株式市場に居続けずに売買(トレード)するのか
ただ、いわゆる株式投資では市場に居続けるのではなく、タイミングを見て売買を繰り返す多くのトレーダーがいます。
長期投資は投資の王道ではありますが、多数派ではないんです。
「投資をしている」という多くの人は短期的な変動の幅がある投資対象で売買を繰り返して利益を積み重ねようとしています。
投資の王道は長期投資なのに、短期の売買を繰り返すトレーダーが多いのはなぜでしょうか。
そういった人たちは、投資の王道が長期投資だということを知らないからでしょうか。
もちろん知らないという人も中にはいるとは思いますが、多くの人は長期投資が安定的に利益を増やすことができると分かっていながら、トレードを繰り返します。
なぜなら、トレーダーの方の目的は
遠い未来に豊かになることではなく、近い将来にお金持ちになること
だからです。
トレーダーの方は、遠い未来ではなく、近い将来にお金持ちになる為に日々トレードを繰り返します。
生存者バイアスに気をつけよう
トレードをしている人の中には「15年くらいかかって3倍っていうのは時間が掛かり過ぎ、短期投資ならもっと効率的に増やせる」という意見の人もいると思います。
確かにTwitterやブログ、YouTubeでは短期間で資産を増やしている人もいます。
ただ、この記事を見て頂いている方に知って頂きたいのは、もしその発信者が本当に資産を増やしていたとしても、それはほんの一部の人たちだということです。
当たり前ですが、上手くいけば発信しますし、上手くいかなかった場合は黙って、トレードはなかったことになります。
また今、そういった発信をしている人は、今、生き残っている人たちだけだということです。
トレードに失敗し続けて資産を失って、失い続けている状況を発信し続ける人はほとんどいません。
たまにネタにしてくれる人はいますが、ほとんどいないのが現実です。
私たちが各種メディアで見る、儲かっている英雄はほんの一握りの英雄だということを認識する必要があると思います。
ただ、ここまで話を聴いて頂けた方に勘違いして頂きたくないのですが、
私は短期売買がダメというつもりはありません。
実際に短期で儲けている人もいますし、あなたがその一握りの一人かもしれないからです。
そもそも短期的に資産を増やしたい場合は長期投資では絶対に目的を達成できないので、短期投資しか選択の余地がありません。
ただし、より再現性のある、万人にオススメできる手法は長期投資だと考えているので、私はどちらかというと長期投資をオススメします。
その中でも投資信託での資産運用が最もコスパが高く、時間をかけずに資産運用できると考えています。
私は個別株からETF、ETFから投資信託にたどり着きました。普通は逆だと思いますが、笑
私にとっての正解は投資信託です。
長期投資が再現性がありオススメですね
以上、いかがでしたでしょうか。
今回の記事では前半部分で長期投資によって、ゆっくりとではありますが、資産を安定的に積み上げることができるということ、市場に居続けないことでの損失をデータを共有しながらお話ししました。
そして後半部分では、それでも市場には売買を繰り返すトレーダーが多い理由と儲けている人はほんの僅かだということをお話ししました。
繰り返しますが、私は短期投資を否定するつもりは本当にありません。
投資は目的やその人それぞれの性格、置かれている状況によって、手法は十人十色だと考えています。
ただ、より再現性のある方法は長期投資だと思うので、ぜひご自身の投資目的を整理した上で、適切な手法を選択して頂ければと思います。
以上、最後までお付き合い頂きありがとうございました。皆さんの投資生活の参考になっていれば幸いです。
それでは皆さん、今日も素敵な1日をお過ごし下さい!