こんにちは、風見です。
今回は「米国株ETF人気ランキングTOP10」というテーマでお話ししていきます。
ここでの人気というのは純資産の大きさを意味しています。
日本の投資家だけではなく、世界中の投資家が投資した結果です。
世界基準で人気の銘柄たちなので非常に参考になると思います。
私たち日本の投資家が米国株ETFに投資をするメリット・デメリットと併せてお話ししていきます。
- 「米国株ETFの魅力や懸念点を把握したい」
- 「世界の投資家から評価されているETFを知りたい」
- 「どのETFが自分に合っているか知りたい」
といった方に有益だと思いますので、ぜひ最後までお付き合い下さい。
最初に簡単に自己紹介させて頂きます。
わたしは給与所得を全世界株式への投資に回して、一部を米国株式ETFや個別株に投資しています。
ポートフォリオのざっくりとした内訳はこの円グラフの通りです。
個別株にも投資をしていますが、基本的にはインデックス投資を主軸においた運用をしています。
米国株ETF投資のメリットとは
はい、それでは本題です。先ずは私たち日本の投資家が米国株ETFに投資をするメリット・魅力を3つお話ししていきます。
少額で分散投資ができる
先ず1つ目のメリットは「少額で分散投資ができる」という点が挙げられます。
例えば日本株の個別株の場合は、基本的には100株単位でしか投資ができません。
トヨタの株を買いたかったら70万円、ソフトバンクグループの場合は60万円必要です。
一方で米国株ETFは少額からでも広く分散した投資が可能です。
例えば、最高の分散度を誇るVTの場合は、今だと9000円前後で全世界の8000以上の銘柄に分散投資できます。
高配当株に分散投資したい場合、VYMというETFに投資すれば、同じく9000円前後でアメリカの高配当株300銘柄以上にまとめて投資ができます。
特に、投資資金が多くない人には大きなメリットだと思います。
経費率が低い
2点目のメリットとしては、少額から分散投資ができるにも関わらず、ランニングコスト、つまり経費率が非常に低い点が挙げられます。
先ほど例に出したVTの経費率は0.08%、VYMは0.06%と激安です。
日本の投資信託も最近はコスト低減を頑張っていますが、やはり金融の本場であるアメリカの方がコストは低い傾向にあります。
100万円を運用していても、年間で800円ほどしか掛からないというのは、投資家にとっては非常にありがたいですね。
優良な商品が多い
3点目のメリットとしては、米国株ETFにはそもそも優良な商品が多いことが挙げられます。
先ほどから例としてあげているVTやVYMもそうですが、他にも最近絶好調の情報技術セクターに集中投資ができるVGTというETFや暴落に強い生活必需品セクターに集中投資ができるVDCなど、広く分散投資することもできれば、セクターを絞った集中投資をすることもできます。
日本よりも金融商品が多く、また非常に優秀なものが揃っているというのが3点目のメリットです。
米国株ETF投資のデメリットとは
それでは次に、私たち日本の投資家が米国株ETFに投資をする際のデメリットを3つ紹介します。
配当に対する二重課税
先ず1つ目のデメリットは、配当に対して二重課税が挙げられます。
キャピタルゲインに関しては、日本株と同様に利益に対して約20%が課税されますが、配当に関しては、現地で10%課税された後、日本でも20%課税されてしまいます。
配当を受け取って不労所得とする場合も、配当を再投資する場合も現地課税される分、デメリットだと言えます。
二重課税で徴収されてしまった分は確定申告で一部取り戻すこともできますが、全額戻ってくるかどうかは人によりますし、手間が発生してしまうという意味でもデメリットだと言えると思います。
為替手数料
米国株ETFへの投資のデメリットの2点目としては、為替手数料が挙げられます。
米国株ETFはドルで購入することになるので、円をドルに両替する必要があります。
またETFを売却して証券口座から資金を引き上げる際にも為替手数料が発生します。
大体1ドル当たり4銭から25銭発生してしまいます。日本株の場合は当然円での取引となるので、デメリットと言えると思います。
日本の夜にマーケットが開いている
デメリットの3点目としては、これも当然なのですが、アメリカのマーケットは日本時間の深夜に開いている点が挙げられます。
日本時間の11時ごろから動き出しますので、サラリーマンには少し辛いと思います。
以上、簡単にではありますが、米国株ETFへの投資のメリットとデメリットを紹介しました。
米国株ETF 2020年おすすめランキング
それでは、ここからは本題の米国株ETFの純資産ランキングTOP10を発表したいと思います。
勿体ぶらずに第1位から紹介します。
SPY|S&P500連動ETF
第1位はS&P500に連動するETFであるSPYとなりました。
SPYは世界第3位の運用会社であるステートストリート社が運用するETFで設立は1993年とETFの中でもかなり古い部類に入ります。
純資産は28兆円となっており、2位以下を圧倒しています。
28兆円という数値はオランダやサウジアラビアの国家予算と同レベルの数値です。
オランダの国家予算は世界第13位なので、ほとんどの国の国家予算を上回る規模のお金を運用しているということになります。
いまいち想像ができない規模感ですね。
経費率は0.09%と後ほど紹介するETFと比べると少し高めの設定です。
SPYの強みとしては、やはりなんと言っても、ここ10年ほど世界をリードしてきているアメリカ大型株に低コストでまとめて投資できる点が挙げられます。
一方で懸念点としては、銘柄数としては500銘柄に分散していますが、アメリカの大型株にしか投資をしていないという意味でも集中投資になっているという点が挙げられます。
ある一国の株価パフォーマンスがずっと好調というのは、これまでの歴史上はありませんでした。
よって、SPYへの投資は今後もアメリカの成長を信じきれる人がいいのかなと思います。
IVV|S&P500連動ETF
続いて、第2位は同じくS&P500に連動するETFであるIVVです。
IVVは資産運用会社No.1のブラックロック社が運用するETFです。
先ほどのSPYとの違いはほぼありませんが、経費率が0.03%とSPYよりもかなり低く、現状のメジャーなETFの最安値という点です。
投資対象が同じなので、パフォーマンスはほぼSPYと変わりません。
純資産は21兆円となっており、SPYほどではありませんが、それでも超巨大なファンドだと思います。
VOO|S&P500連動ETF
続いて第3位が、これもS&P500に連動するETFであるVOOです。
VOOは資産運用会社No.2のバンガード社が運用するETFです。
SPYやIVVと比べると設定日が新しいこともあり、純資産は16兆円と比較すると少し少ないですが、それでも絶対値としては超巨大なETFだと言えます。
経費率はIVVと同じく0.03%と業界最低水準です。
S&P500に投資がしたい日本の一般的な個人投資家であれば、コストが安いIVVかVOOを選択しておけば問題ないかなと思います。
VTI|米国全体に投資
S&P500連動ETFに次いで純資産が大きいETFは、バンガード社が運用するVTIです。
VTIは2001年に運用が始まったETFで米国の投資可能銘柄のほぼ100%に投資することができるETFです。
S&P500はアメリカの大型株500社に投資できますが、VTIは中小型株を含む3500銘柄に投資できます。
大型株だけではなく、中小型株も含めた投資がしたいという方や銘柄数は多ければ多い方がいいという方は、S&P500連動型よりもVTIの方がいいと思います。
ちなみに、私はどちらかというとVTI派です。
実際のところ、投資パフォーマンスに大差はないのですが、同じような対象なら中小型株も含んでいて、分散が効いている方が私の好みだからです。
VTIへの投資の懸念点としては、S&P500と同じで米国集中投資になる点が挙げられます。
アメリカの今後の成長を信じられるという人向けのETFだと思います。
QQQ|ハイテクセクター特化ETF
第5位のETFはインベスコ社が運用するQQQというETFです。
QQQはNASDAQ100に連動する投資成果を目指すETFです。
NASDAQ100はアメリカのNASDAQに上場する企業の中から金融銘柄を除く上位100社の時価総額加重平均の指数です。
世界を代表するハイテクセクターが中心の指数となっています。
QQQは特に最近人気があります。要因としては、やはりその優秀すぎるパフォーマンスが挙げられます。
ここ10年ほどの世界の株式市場はハイテク銘柄が牽引してきたといっても過言ではありません。
QQQのパフォーマンスはVOOや世界全体に投資ができるVTを圧倒しています。
純資産は13兆円となっています。
QQQは今後もハイテクセクターが世界市場を牽引していくと考えている人には最高の投資対象だとは思いますが、懸念点としてはハイテクセクターはすでに成長期待が反映されており、数値面では割高な水準にあることが挙げられます。
ただ、今後も5Gやクラウド、自動運転、リモートワークなど、あらゆる分野でハイテクセクターは重要な役割を担っていくので、成長していくこと自体は間違い無いのではないかと個人的には考えています。
AGG|債権ETF
続いて、第6位が債権ETFのAGGがランクインしました。
AGGはブラックロック社が運用するETFで信用核付けが高い債権に投資をしています。
債権格付け的には最高グレードのAAAへの投資が全体の70%以上を占めています。
債権は株式と比べるとリターン面で見劣りするのは当然ですが、やはり安定感がずば抜けていますね。
2020年3月のコロナショック時もほぼ影響が見れないレベルなので、債権をポートフォリオに組み込むことでポートフォリオ全体の値動きをマイルドにすることが出来ます。
自身のポートフォリオのボラティリティを抑えたい人や資産形成が終わり、守りの運用がしたい人におすすめのETFです。
VEA|先進国ETF(除く米国)
ETF純資産ランキング第7位はアメリカを除く先進国全体に投資ができるVEAです。
バンガードが2007年に運用を開始しており、2020年7月末時点で約8兆円の規模です。
経費率も低く素晴らしいETFではりますが、直近10年のリターンは正直イマイチでした。
VEAにだけ投資をするというよりも、ポートフォリオ全体の分散度を高めることを目的にするというのが現実的な運用方法になるのではないかと思います。
GLD/VWO/VUG
8位から10位は、GDL、VWO、VUGとなりました。
GLDは金相場に連動するETFで、金に投資ができるETFとしては世界最大規模で最もメジャーなETFです。
金も投資のメインとするというよりも、債権と同じように守りの資産、投資対象の分散のための手段の一つとして活用できると思います。
第9位がVWOです。
VWOは新興国にまとめて投資ができるETFです。VTIとVEA、VWOへの投資で全世界をカバーできます。
そして第10位がVUGです。
VUGはアメリカの大型グロース株に集中投資ができるETFです。
直近10年はバリュー株よりもグロース株の方がパフォーマンスが圧倒的に良かったこともあり、純資産を伸ばしています。ちなみに、バリュー株にまとめて投資ができるVTVは第13位にランクインしています。
まとめ
以上、いかがでしたでしょうか。
今回の記事では前半部分で私たち日本の個人投資家が米国株ETFに投資をするメリットやデメリットをお話しし、後半部分では世界の投資家から選ばれている人気ETFを10個紹介しました。
今回紹介したETFはどれも間違いなく優秀なETFなので、ぜひご自身でも分析してみて下さい。
簡易的な紹介でしたが、皆さんの投資生活の参考になっていれば幸いです。
個別のETFを深く分析した記事はカテゴリーでまとめているので、ぜひ確認してみて下さい。
以上、最後までお付き合い頂きありがとうございました。
それでは皆さん、今日も素敵な1日をお過ごし下さい!